今日さまざまな分野で国と国との間の障壁が取り払われ、国内の資材や原料、人件費も国際相場にシンクロするように推移しています。そんな、モノやサービスが自由に動く時代が到来する以前から私たちは、常に世界へ目を向けてグローバルな視点で活動してきました。さまざまな国々が持つニーズと価値観を知り、それにきめ細かく応え、いまや北米、アジアなどの地域で実績を上げ、海外の多くのお客様から確かな信頼をいただいています。
海外では、食習慣、価値観の違いを克服し、国際競争に耐えられる商品づくりも大切なテーマです。私たちの海外展開は、それぞれの国々の食文化や生活スタイルを把握し、地域ごとのニーズやマーケットを絞り込む、言わばローカル戦略の集合体。グローバルな水産市場では、高品質な日本製であれば受け入れてもらえるとは限りません。現地の嗜好に合わせた味、サイズや流通形態、環境基準など、きめ細かい配慮が求められるのです。
文化も歴史も異なる海外の市場に受け入れられる製品を提供するためには、現地を知ることが最重要課題となります。そのためには、統計資料やデータサービスで容易に手に入るような表面的な情報だけでは十分ではありません。水産業のグローバル戦略は、工業製品のような大量生産物とは大きく異なります。現地へ足を運び、人々の生活を知り、その国の商習慣や業界の構造を把握するという地道な調査が、新市場開拓を成功へと導きます。