世界の魚類漁獲高の34.2%※1が養殖魚といわれています。(魚類漁獲高114,493,309トンのうち、養殖魚は39,174,297トン)しかし、日本の養殖魚比率はわずか8.4%※2。(魚類漁獲3,193,410トンのうち、養殖魚は267,800トン)
食糧自給率、国内市場の収縮、限られた天然資源という観点から考えると、日本も近い将来、養殖魚のシェアが世界水準に近づくことになるでしょう。
養殖魚を通じて、いつでも旬の美味しい魚を、安心・安全に、そして安定してご家庭にお届けしたい。そうした新しい食の未来をつくることが、私たちの仕事のテーマであり、目標でもあります。
- 出典:
- ※1:FAO, FAO Yearbook:Fishery and Aquaculture Statistics 2010
- ※2:農林水産省:食糧需給表(2010年)
世界の人口は増加傾向にあり、将来、世界的な食糧不足が懸念されています。持続可能な社会の実現を考えると、天然魚を獲り続けることは天然資源の枯渇につながります。また、天然魚を餌として養殖をすることは経済性を欠くだけでなく、エコロジー精神に反すると考えます。効率的にタンパク質の生産ができ、いつでも旬で美味しい魚をつくることができる養殖産業は、将来の世界の食料問題を解決できる大いなる可能性を秘めています。
養殖魚は、天然魚に追いつけ、追い越せと養殖の技術力を蓄積して、徹底的にこだわった飼料や恵まれた海洋環境で管理・育成し、いつでも旬に近い状態の美味しいものを提供できます。また、環境・飼料・発育状況を人間がコントロールできることはもちろん、養殖のプロセスを容易に履歴化できるデジタル時代において、養殖魚は、食の安心・安全という意味で大きな役割を果たしていく事業であると私たちは考えています。